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「掛軸 池大雅」
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掛軸 池大雅
掛軸画家 池大雅は、1723年に生まれた日本の画家です。当時では革新的であった筆遣いと作風で、南画の新世界を大きく切り開いたといわれる、大画家です。京都に生まれた池大雅は、幼い頃から書を学び始め、徐々にその世界観の虜になっていきます。書や絵画に触れていくことで、生計を立てて行くことを決心するようにあり、柳沢淇園に画法を学んで行ったといわれています。独学の画法で様々な書を残していった池大雅ですが、その雅号も様々だったといわれています。大雅堂、待賈堂、三岳道者など発表する作品によって、様々な名を名乗った為、非常にマイペースで自由な画家ということでも知られています。元々、幼少の頃は貧しかったという池大雅ですが、その芸術に対する才能は幼少の頃からずば抜けていたと言います。書などを学び始めてから、間もなく萬福寺で披露される同氏の作品はどれも絶賛されており、神童とまで騒ぎ立てられたこともあるようです。独自の感性のみで作品を仕上げていった池大雅ですが、その作品も多種多様でユニークです。中国渡来の画譜類は勿論のことですが、室町絵画に琳派、そして西洋画の表現なども全て自分の作品に落とし込むという守備範囲の広さで、頭角を現しています。池大雅を代表する作品として多くの場所で取り上げられているのが「楼閣山水図」でしょう。まさにダイナミックという表現がピッタリな作品ながら、細かく繊細なそのタッチと絶妙な色使いに、センスの良さと溢れんばかりの才能を感じ取ることができます。「万巻の書を読み万里の路を行く」という文人画にならっている同氏だけに、登山なども趣味としており、その岩肌や曲線的な表現は、まさにこの趣味が齎したものでしょう。日本で南画を発表したものは、数多く存在していますが、その中でもこれだけの成功を納められた人間はあまり存在しません。国内を代表する天才芸術家、池大雅。彼の成し得た成功は、日本が誇る最高の芸術となったのです。
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